こんにちは!伊丹市・大阪府を中心に内装工事を請け負う玉水建装の田中です。
壁や床の下地を軽量鉄骨で組むケースで、その際に使用する部材やできあがった下地のことを軽天、工事のことを軽天工事と呼びます。
ひと昔前までは木材で下地を作ることが多かったのですが、最近は軽天を用いた下地も増えています。
今回のコラムでは、軽天を用いた壁・床の下地について解説。
軽天での天井・床の組み方や、軽天のメリット・デメリットについてお伝えします。
軽天とは?軽天のメリット・デメリットもチェック
軽天とは、内装工事で使用される部材の軽量鉄骨のことです。
ライトゲージスチール(またはライトゲージスタッド)の略でLGSと呼ばれることもあります。
軽天(LGS)は、主に壁や天井の下地となる骨組みを作るために用いられ、LGSで組んだ下地のことを「軽天」と呼んだり、軽天で下地を作る工事を「軽天工事」と呼んだりもします。
軽天(LGS)のメリットは軽くて施工性が良いことです。
扱いやすく、木材による下地と比較して納期が短いためコストも抑えられます。
軽いので建物への負担や耐震性への影響が少なく、湿気による反りや曲がり、割れが発生しないので品質も安定しています。
ただし、工場で大量生産する工業製品のため、木材のように微調整がしにくいことがデメリットです。
木材下地のリフォームなどには向いていません。
施工は溶接や電ノコを使うため火花が出るので、施工場所に配慮が必要です。
軽天工事を専門に扱う業者や職人のことを「軽天屋」と呼んだりもします。
こちらのコラムでは軽天(LGS)の概要やメリット・デメリット、軽天屋の仕事内容や歴史なども紹介していますので、あわせてご覧ください。
LGSとは?LGSのメリット・デメリット、工事の手順も確認!
軽天の天井下地の組み方
軽天を使って天井の下地を組む手順をご紹介します。
軽天による下地工事は木材の下地よりも短納期で容易に進められます。
天井の軽天工事の基本の流れは以下の通りです。
①天井のレベル(高さ)を出す
設計図などを確認し、天井の高さや使用する天井材、資材などを確認します。
吊戸棚やカーテンレール設置の有無などもあわせて確認しましょう。
天井の高さと必要な部材サイズを確認したら、壁にガイドラインとなる印を付ける墨出しの作業を行います。
②ボルトを吊る
天井に仕込まれているアンカーに応じて、吊りボルトを入れていきます。
ボルトの間隔は900mm、壁際のボルトは壁から150mm以内に設置します。
吊りボルトは天井材を吊り下げるための部材です。
③野縁(のぶち)受けを掛ける
野縁とは天井材を貼るための細長い骨組みで、野縁受けは野縁を支えるための部材です。
部屋の辺の短い方向に掛け、吊りボルトに固定されます。
④野縁を渡す
野縁受けに野縁を渡していきます。
野縁には鉄板を加工した専用部材が使われ、部屋の幅に合わせてカットまたはジョイントでつなげて使用します。
⑤レベルを合わせる
チェックした墨出しに合わせて水平に整えて、天井下地の完成です。
軽天の壁下地の組み方
壁の軽天工事は、天井よりも工程は簡単です。
大まかな流れは以下の通りです。
①墨出しをする
設計図などを確認し、床と天井に墨出しをします。
正確な墨出しが重要です。
②ランナーを固定する
ランナーを床と天井それぞれに固定していきます。
ランナーとはスタッド(間柱)を垂直に立てるためのレールのようなものです。
③スタッドを設置する
ランナーに沿ってスタッドを設置していきます。
スタッドの間隔は壁の仕上げ材の枚数によっても異なりますが、1枚の場合は450mm程度、2枚の場合は300mm程度の間隔が一般的です。
スタッドの揺れを防止する「振れ止め」を取り付けて壁下地の完成です。
軽天の特徴や天井・壁下地の組み方の基本を知っておこう
軽天とは、天井や壁の下地を作るときに用いられる軽量鉄骨部材です。
軽天で作られた下地自体を軽天と呼ぶこともあり、軽天で下地を作る工事は軽天工事、軽天工事の専門業者を軽天屋とも呼びます。
軽天は木材と比較して軽く扱いやすいため施工性が良いことなどがメリットです。
軽天の天井下地の組み方は①レベルを出す ②ボルトを吊る ③野縁受けを掛ける ④野縁を渡す ⑤レベルを合わせる という流れ。
壁下地の組み方は①墨出しをする ②ランナーを固定する ③スタッドを設置する という流れです。
木材の下地よりも容易で、短納期で下地が完成します。
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